すべてはモテるためである/二村ヒトシ
なぜ読んだの?
先日、大学のある京都に久々にもどった。大学から歩いて行ける距離にあるのに行ったことがなかった下鴨神社へ。部活に捧げた四年間。京都観光みたいな充実した大学生活みたいなことはほとんどせずに終わってしまった。そんなだったから、たまたまやっていた古本市に少年心が躍った。
「なんかオススメの本ない~?」
そう尋ねたところ「今の課題はなに?」
ふむふむ。課題に合わせて本をオススメしてくれるのか。じゃあちょっと難しい悩みをぶつけてやろうか。僕の中の意地悪心が顔を出す:)
「9月末までに彼女を作りたいんよね」(当時8月お盆)
「あ~ならアレがいいよ」そんな感じでオススメされたのがこの一冊。
どんな本なの?
事前に聞いていたのは「AV監督が恋愛について語る本」というくらい。何それ?面白そうやん?
恋愛テクニックというよりはマインド的なところの話が大半。でもこれを読めば自分の行動を振り返って反省するところがある人も多いのでは??
恋愛というよりも生きていく中での人間関係にもかかわることが非常に多いように思う。例えが下ネタばかりだけれども、そこに目を閉じれば自分の息子にも読ませたい本。(流石に娘には勧められないかも…。)
内容と感想
なぜモテないかというと、それはあなたが気持ち悪いからです
そんなことばで始まる一冊。モテるためのテクニック本ではなく、「モテるとモテないの論理から」自分を見つめなおすきっかけを与える一冊。下品なたとえが多いが、読めば価値観が打ち砕かれる人も多いはず。下品な例えをできるだけ省いて紹介したいと思います。
そもそも、なぜモテたいと思うの?
本能だと言うのはナシで。【自分で自分の欲望の形を把握する】のは非常に大切です。
- モテないよりもモテた方が楽しそうだから?
- モテている知り合いが楽しそうにしてるから?
- あなたにはプライドがあり、モテていない現状に「なにかまちがっている」という思うから?
- 結婚がしたいから?
- 恋愛がしたいから?恋愛ってどういう状態?好きになった子が自分のことを好いていてくれている状態?
ではどういう風にモテたいの?
非常に重要なので「自分はどれかな?」と考えながらゆっくり読んでください
- 「モテる」=「セックスに不自由しない」なら相手は誰でもいいのか?
- モテていない自分が嫌なだけでそれを払しょくしたいのか?
- 恋愛は経験して来ているがもっとちゃんとモテたいのか?ではちゃんとモテるってどういう状態?
- あなたが良いと思える子が全員あなたと関係を持ちたいと思える状態が理想か?
- 短期的な関係ではなく、途中で嫌われずに長く関係を続けられるようになりたいのか?
- 自分の理想の人を自由に結婚相手に選べる状態か?ならあなたはどんな女性を選ぶんだ?
- 家事ができる?見た目がいい?
- それとも具体的に今好かれたい人がいるのか?
- 彼女彼女に告白できないことが嫌なの?できない自分が嫌なの?
- 世間的にみて恥ずかしくない彼女が欲しいの?
- 性格がよければいいの?
- 一人欲しいの?たくさんの女性から好かれたいの?
キモチワルイ男とは?
「まずは恋愛テクニックとか、そういうたぐいの本を読まないことね。まじめな気持ちでそういう本さえ読んでりゃなんとかなるって思ってる感性こそがモテないひけつなのよ」とある女性
だそうです。なのでこの本を読んでる時点であなたは一定キモチワルイ。
例えば、モテる男が下ネタを言うと「エッチ♡」と言われるのが、キモチワルイ男が言うと「下品」と言われる。
モテる男が力強く女の子の手を引くと「ワイルド」と言われるのが、キモチワルイ男が言うと「乱暴」と言われる。
それは単にあなたが「好意」をもたれているかどうか。それだけ。
キモチワルイ男を大別すると2つ
- バカ
そもそも考える習慣がない。考えるのが面倒くさい。その結果【自分が分からない人】
- 臆病な人
考えすぎると正解が分からない問いだということに気が付き、臆病になった。その結果【自分が持てない人】
コンプレックスを活かすかどうかは自分で決めろ
「毛深い男はダメ」と言われてフラれた男が、「あなたのために毛を剃りました」と現れたらそれは相当キモチワルイ。
自分のことを「特別な人間」と思っていないか?
自分はできるんだという思い込みで目の前のことに打ち込むのは時に重要。しかし、たとえどんな技術を持っていても、何を成し遂げていても、才能があったとしてもあなたは【特別な人】ではない。それを決めるのは目の前にいる相手だけ。
お前がエラソーにしてもいいのは、「あなたがエラソーにしてもそんなあなたを気持ち悪がらない人」だけ。
ところが、
恋愛では好きな人に対して【特別】なことをしてないです?
相手が嬉しいかもわからないのに高価なプレゼントをしたり、突然愛称で呼んだり。ナンパされたくない子をナンパしてみたり。
それは相手が同じ土俵に乗っていないとかなりキモチワルイ。
エラソーにするのは相手に「お前は俺の土俵に乗るべきだ」と押し付けること。
キモチワルくならないために
自分の居場所を持て
自分は何者かというものをもつこと。「パチンコでなんとなく時間をつぶしている」男はキモチワルイが、「パチンコが本気で好きなんだ!という男」はそこそこモテる
ただし、ハマっている自分を垂れ流すのはキモチワルイ。
- ラーメン好きなんですね→〇「実は、ラーメンブログやってるんです…。」(恥ずかしそうに)
- ラーメン好きなんですね→×「いかに自分が詳しいかベラベラ喋る」(垂れ流し/土俵の押し付け)
ここまでの結論
「モテるために必要なのは【他社とのコミュニケーション】において臆病にはなりすぎないために、『オレはオレの好きなことにハマっている』『オレには居場所がある』という自信と誇りを持て。しかも、そのことだけでけしてエラソーになるな、謙虚であれ」
キモチワルイ男でなくなってもモテないのはあなたがなぜ?
自分の中に正義のヒーロー戦隊をもとう
自分は口説ける男ではない、とキャラクターを決めてはいないか?そのために自分の中に戦隊ヒーローをいろいろと持とう。考えてみれば人は結構いろいろなキャラを持っている。
- 熱血漢:熱く相手への思いを語る
- 気障でクール:かっこいいふるまい
- リラックス:相手を和ませる
- 下ネタ好きだけど下品じゃない男:自分にも欲があるんだと意思表示
- モモレンジャー:男の中にいる女性。誰もが自分の中に女を持っている。それに近いのが理想の女性と言われている。
これ以外にもいろいろなキャラクターを適切な場面で適切に出せるようにするのが大事。
本の中にはキャバクラで練習しろとか、オタクの話とか、もうちょっと細かいキモチワルイの分類や、男女の違いの話とか、作者と哲学者との対談などもあります。全体的にストレートな例えが多いの興味ある人は読んでください。
ネクストアクション
本を読んだら次につなげなければならない。読んでふむふむとうなづいているだけのアナタは相当キモチワルイ。
- 9月末までに彼女を作る。
- 僕がモテないのは僕がどうキモチワルイからか?
- 恋愛においては恐らく「臆病な方の人」
- あとこれは全体的に「土俵を他人に押し付けたくなる人」
- 好きを垂れ流す人
- 自分の土俵を他人に押し付けていないか?
- 営業では相手の話を聞くというのが非常に大事。具体的なトレーニングとして最近は「相手の話に相槌を打つ」というのをやっている。やってみると難しい。「あー僕もね」と話してもいけないし、ただ聞き流してもいけない。相手がどういう相槌だと話しやすいか拾ってあげる。やっていると実際に自分も相手の話を理解しやすい。
- 相手の話を聞く癖をつける。好きを垂れ流すもこれで解決には近づくようには思っている。
会社の人と一緒に週一冊の読書会をやってます。良書はこちらにまとめていこうかな。